弟子の愚問、師の誤答

2007年10月24日(水)

ニューロンがつながってないって、どういうこと? ?????
gg1111

どういうことって聞かれても、今の君の頭の状態、というしかないような気もする。

ニューロンというのは神経単位と訳されていて、核のある神経細胞本体と樹状突起と軸索からなる。結構高級な代物だ。しかし、単独では価値を発揮出来ない。どれだけ多くの樹状突起を伸ばして情報を得るか、軸索の先っちょでどれだけ多く枝分かれして情報を伝えるかで、その人の生き物としての能力、生き易さが決まってしまう。

ニューロンと他のニューロンの接合部をシナプスと呼ぶが、シナプス接合部の異常で様々な困難な病気もあるので簡単には言えない。簡単に言えるのは冒頭のような事だ。

2007年10月17日(水)

C1とC2の間に椎間板はあるの?
gg251

あれ、師匠はそんな事気にもしなかったな。感心、感心。しかし、それは解剖学の教科書を見れば判るんでない?。

頚椎1番と2番の間には椎間板は無い。しかし、この事実を知る事より、何故無いのかを考えるように。まず、形状からいって在り得ない。椎体と椎体の間にあるのが椎間板。C1は環状になっていて椎体が無い。C1の椎体は遠い昔C2の歯突起になってしまったとされている。

C1、C2でできる環軸関節は首の回旋運動の80%を担っている。その間に椎間板があったらどうなる?いくら椎間板が柔軟性や復元力を持っていたとしても、人生の極々早い時期に、椎間板はその酷使に耐えられず、ボロボロになって千切れてしまうだろう。

じゃあ、どうしてるか?輪っかと軸の関係に移行した上で、滑膜ヒダというのが関節内にもぐり込んで、椎間板の欠点を補って代行してくれている。安心して首を動かすように。

2007年10月10日(水)

クモ膜下出血はなぜ2回目がおこりやすのか?
gg432

病気と事故には運というものが付き物だが、クモ膜下出血は運に左右される病気の代表格だ。師匠の親父は出血後数時間であの世に逝っちまった。

かと思えば、患者さんのYさんは二度倒れ、そのいずれも重篤だったが、傍に人が居て直後に救急車を呼べた事、近くに脳外科の病院があった事、たまたま当直医が専門の名医だった事、出血部位がよかった事などの幸運が重なり、現在は何の後遺症もなく元気にされてる。

さて、君の質問だが、なぜ2回目が起こり易いのか?1回目が起こり易かった、では答えにならんかね?
クモ膜下にある動脈が先天的に弱い部分があって、動脈瘤が出来てしまい、ある日ある時、破れてしまうのがクモ膜下出血なのだから、破裂しやすい動脈瘤を発見、処置する以外に、2回目の出血の可能性を摘むことは出来ない訳だ。

2007年10月3日(水)

すげー痛いと、ちょっと痛いの差は何?
gg301

もう、師匠は腹をくくったよ。どんなお馬鹿な質問でもしてくれ。律儀に答えるようにするよ。答えが的を射ているかどうかは別として。

痛みというと、何か悪いこと、我々の敵のように思いがちだが、人は痛み無しには生きれぬ、という事を理解することが肝要じゃ。ごくまれに痛みを知らない人が出現する。先天性痛覚欠損症で何百万人に一人とか、もっと出現率は低いらしいが。

痛みを知らぬ彼らは幸せ者と錯覚しがちだが、彼らは早死にしてしまう。危険回避が出来ないのだ。釘を足で踏み抜いても気付かない。包丁で指を切っても気付かない。ばい菌が血液をおかす敗血症まで一気にいってしまう。死は目前だ。

もっと悪いことは、痛みを知識としてだけ知ることは出来るにしても、自分が痛い経験をした事が無いので、他人の痛みを想像する事が出来ず、冷淡、薄情な人間に育ってしまう。その危険回避としての痛みに強弱が無ければ、危険度の程度が分らなくなって困るではないか。実際の体内で起こっていることは、シナプスでの物質のやり取りの多い、少ないの事だけだろう。

2007年9月26日(水)

結核もアレルギーとよべるの?
gg382

今日も季節外れの桜の狂い咲きを進呈しよう。君のこの疑問が見事証明できたら裏医学社会から裏ノーベル賞が与えられるだろうよ。

アレルギーとは過剰な免疫反応と考えればよい。体内に結核菌が侵入してきたら、それを破壊しようとしたり、排除しようとあらゆる免疫機能が動員される。その戦いに敗れた時点が発病って訳。

結核は結核菌が組織を破壊する病気で、過剰な免疫反応が結核の症状ではない。結核は全身病でいろんな段階、いろんな症状がある。その中に過剰な免疫反応が皆無だとは言い切る自信が師匠には無い。

師匠は今のところ弟子である君に裏社会で成功してほしいとは願ってはいない。

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