弟子の愚問、師の誤答

2008年9月10日(水)

背部痛、腰痛などの患者さんから「内臓からきてるんですか?」と聞かれると何も言えなくなってしまいます。
sisyou0022

確かに、癌の最初の自覚症状が背部痛だったり、腰痛だったりする事があるから、うかつな受け答えは出来ないよな。通常お医者さんは診断をすすめる時、重大な病気から疑っていく。チェックのランクを順次下げていく診断法だ。消去法と思えばいい。だから極端な場合、そのチェックのスクリーンに引っかからなくって、症状があるにもかかわらず、何でもないようです。しばらく様子を見て下さいと告げられる事だってありうる。

一方、多くの民間療法は、生活習慣に原因を求めたり、未病の段階で食い止めようと手立てを考える。しかし、重大な病気を診断するノウハウも権限も無しに施療していくのだから、症状に隠れた病気を見逃す危険が付きまとう。
我々としては、正直に自分達の療法の限界を患者さんに伝えなければならない。患者さんとしては、それぞれの利点を利用して、上手に自分の症状に対応して行くほか無い。

2008年9月3日(水)

「お腹は柔らかいほうがいい」と師匠は言っていますが、腸のことを言っているのですか?腹直筋などの筋肉のことを言っているのですか?
sisyou0020

師は患者さんのお腹を触って、病名が当てられる権限も無ければ資格も無い。日本でのカイロプラクティックの法律的な保証は職業の自由だけで、医師の領域を侵せばそれだけで犯罪となる。

お医者さんがやることをやってはいけない。でも、最近のお医者さんはなかなかお腹なんぞ触ってくれないよね。ぼくらは施療のコースとして必ずお腹を触る。するとお腹の硬い患者さんが時々いる。君の言うように腹直筋が部分的に緊張して圧痛を感じる場合がある。これは腹直筋を全体的に使いなおすことによって緊張が取れる。心配しなくていい。それでも圧痛が取れない場合は腹部臓器の不調を考える。いわゆる内臓反射だ。この時は一度病院で見てもらうよう勧める。それと女性の場合、下腹部にしこりを感じたら婦人科の受診を勧める。この位なら医師法に触れないし、患者さんの役に立つ時もあろう。

2008年8月27日(水)

人間は肉、魚を食べなくても生きていけるんでしょうか?
sisyou0019

生きていけるんだろうが、多くの人間は肉も魚も食べるよね。人間が生きていくのに必要な栄養は、君も知っての通り、炭水化物、たんぱく質、脂肪の三大栄養素と、ビタミン、ミネラルなのだから、それさえバランスよく摂取してれば、特定のものを食べなくても生きていける理屈になる。肉、魚のたんぱく質は大豆など植物性のたんぱく質で充分間に合うはずだ。でも師匠は欲深だから、そんな食事に挑戦しようなどとは思わないけどね。

食べ物の話は結構奥深い。生き物の最初の食事はなんだったか?どうやら、深海に噴出する硫化水素だったらしい。硫化水素を有機物に転換できる細菌と共生することによって、こんな離れ業が可能になっている。ハオリムシという生き物だ。他にも似たような奴がいるらしい。これは現存する生き物で食物連鎖の始まりとされる。

2008年8月20日(水)

Eさんの背中はなんであんなに固いんですかね?
sisyou0018

Eさんに聞いちくれ。

君が探偵となって、一日Eさんを見張って見ると大方の回答は得られるんじゃないかと思う。大方と言ったのは、Eさんの体の使い方を追っていっても、説明し切らない部分があるからなのじゃよ。それは精神の緊張という事。

Eさんは君も知っての通り、人一倍体に気をつけ毎週ジムに行って水泳もし、走ったりもしている。飲んだくれ、ぐうたら派の師匠とはえらい違いだ。ともかく体に良いと思うことは率先して実行するのがEさんだ。

なのに筋肉は異常に固い。あちこちの痛みも訴えていらっしゃる。こういうのは生来の性格、資質に関係するのだろう。何をするにも力が入ってしまう。交感神経が先走りしてしまっている。師匠がEさんの施療中、バカ話にうつつを抜かしてばかりしておるのは、そんな事情もある。

2008年8月13日(水)

sisyou0017

カップラーメンは体に悪いと言われたりしますが、何が悪いんですかね。良くはない気がしますが。

師匠も昔人。日清のインスタントラーメン誕生は記憶にある。確か小学4年の時だったと思う。

当時の人々の熱狂はすさまじく、子供たちはお湯を注いでラーメンにするのを面倒くさがり、そのままボリボリとお菓子として食べていた。

それから30年位経って、インスタント食品の過酸化脂質の人体に与える悪影響が取り沙汰され出した。現在はさらに20年経っている。食品化学の進歩も著しいものがある。だから、一昔前と同じスタンスでカップラーメンを悪者扱いするのは妥当ではない気がする。

しかし、慎重ではなければならない。良い食の条件の新鮮さは絶対に欠けているのだし、保存のため様々な化学薬品が使われているのも事実だ。たとえ安全性が確認されているといわれても、生き物はかつて経験した事の無い物質に対しては、その分子量が小さければ受け入れてしまうという特質を持つ。自然界の物以外を排除する必要が無かったから当然といえば当然の無防備だ。

現在の人類の知恵が空回り、暴走し、自然界を脅かしているのも、環境ホルモンなど周知の事実だ。

▲このページの先頭へ